ジオパック株式会社
部長S様(研修派遣者)、S様(研修受講者)
OSP(オスパ)
本社所在地
〒135-0022 東京都江東区三好3-7-11
設立
1967年2月
従業員数
75名(2023年3月時点)
業種
包装資材の製造・販売
ホームページ
事業内容
梱包材の販売
梱包材の設計・開発
梱包材の廃棄物処理

導入の成果

振り返って印象的だったのは、やはり自分の強みを知ったことです。業務経験がまだ浅かったので、その中で自分の性質や行動パターンを仕事にどう活かすべきか学ぶことができました。
今でも何かあれば「OSP研修ではこう学んだね」と振り返ることがあります。自分たちにそうした引き出しができて、心の余裕ができました。

「OSP(オスパ)研修」参加へのきっかけと、受講に対する思いはいかがでしたか?

S部長

Sが所属する部署はもともと東京と静岡の二拠点に分かれていたのですが、最近になってコロナの影響もあり静岡のみの一拠点になりました。

拠点統合に際して、転勤等による人員の出入りが多くある中で、Sは中途入社してきた背景があります。

組織が激動する中での入社という状況で、不安な気持ちを払しょくして主体的に活躍してほしいという思いもあって、ジェイックさんに藁にも縋る思いで研修を受けさせていただきました。

S様

研修を受けたのは入社して3~4か月経った頃でした。

S部長の言う通り、会社の人員構成が不安定な時で、私の周囲の先輩もまだ入社1~2年目位であり、自分自身でわからないところを一つひとつ確認しながら進めなくてはならないような状況でしたので、研修は渡りに船のようなお話でした。

S部長

研修の講師が私も信頼している東宮先生であることも、後押しできる要素でした。

3人の若手女性を選び、当社代表に打診したところ、すぐに承諾の回答が来ました。

Sを含め、3人とも私が面談・採用したので個人的にも期待は大きく、東宮先生からたくさん学んで伸びてほしいと願っていました。

S様

私は前職が全く違う業種で、事務職などのデスクワーク中心の仕事をしたことがなく、不安な状態でした。数字を見ることにも慣れていませんでしたし・・・。

ですので、入社間もない私に研修を受けさせていただけるのは有難く、期待してもらえていることを実感しました。

S部長

Sにしてみれば、否応もなく受けさせられたところもあるかもしれません(笑)。

入社3か月であれば、お客様や取引会社だけでなく、当社商品についてもわからないところがあったと思います。

ただ、高い能力をもった「人財」だと確信していたので、何か得るものはあるだろうと見込んでいました。

 受講した印象はいかがでしたか?

S様

私を含め3名で受講したのですが、入社がほぼ同じ時期で同じように業界の経験がなく、年も同世代だったので心強かったですね。

わからないことを相談したり感想を共有したりし、学んだことを振り返り、「いい勉強になったね」と分かち合うことができました。

ジオパック株式会社 ノートパソコンで作業をする女性

研修の最初では、どんなことを学びましたか?

S様

初日は自分の「強み」にフォーカスし、考えていくような内容でした。

受講前は専門性が高い内容で、方法論の知識などを学ぶのかなと思っていましたが、良い意味でイメージと異なり、自分を変えるきっかけになりました。

過去の自分に起きたことを組み合わせながら自分を深堀していくのですが、振り返ることで「過去にやってきたことがいまの仕事でも活かせそう」と感じ、気持ちをポジティブに切り替えられるようになったのが衝撃的でした。

もう少し詳しく話すと、自分は明るい方かなとは思っていましたが、研修ではそんなポジティブな性格であることが、改めて私の強みであることが分かり、また、仕事でのキャリアアップにもつなげられるということで励みになりました。

また私は収集心があり、たとえば、プライベートでは、本をたくさん読んで知識や情報を得たり、海で貝やシーグラスを集めたりすることに関心がありました。

趣味で発揮している行動が、実は仕事でも生きる可能性があることを知って嬉しかったですね。

自分の人生と仕事がつなげられることが徐々にわかってきて、さらに確信に変わっていき、“自分の活かし方”のようなものを見出すことができました。

S部長

当社は75人程度の会社なので、他の多くの中小企業様と同様、一人が何役もこなさなければなりません。

Sも営業と開発業務を兼任していますし、私も総務で人事のほかに経理を行い、お客様先にお伺いすることもあります。つまり、様々な業務に対応できる人材育成が不可欠なのです。

自分の活かし方を学べる研修が、そうした多岐にわたる業務につながることが期待できます。

また当社では「人と地球のために」をスローガンとして掲げています。

先ほどSがビーチでシーグラスや貝殻を集める話をしていましたが、それらは実務的にも十分モノづくりのヒントになりますし、昨今のSDGsで叫ばれているマイクロプラスチックの課題解決に関連してくるかもしれません。

今、直接商品につながらなくても、将来役に立つことに興味関心があることが素晴らしいと思います。

そうして期待値や夢は膨らみますが、日々の業務は厳しいものです。

何もわからない状態のメンバーが、手探りの中で必死でもがいていた時期に研修に出されたわけですから、OSP研修が本当に活かされていくのはこれからだと感じています。

 OSP研修期間中に現場で実践したことはありましたか?

S様

印象に残った講義の一つに「物事の捉え方」があります。

仕事で大変なことがあっても前に進まなくてはいけないとき、気持ちは物事の捉え方次第だと教わりました。

例えば自分が物事に取り掛かるとき、まずは自分の捉え方次第ということを意識して、「今大変でも成長している」と捉えていくことができるというものです。

自分の機嫌は自分でとり、自分を律することが肝要になります。

「物事の捉え方」「自分の気持ちの作り方」を学んで、実際の業務でも「今必要だからやらなくては」と自分の中で気持ちを整理して、周囲にも意義や必要性を伝えながら進めることができました。

研修中に看護師の方が仕事をする動画を視聴することがあり、そこでは「今は大変だけど、やっていることは間違いない。仕事を楽しみながら自分ができることをやっていけば結果は出てくる」というような話があり、とても参考になりました。

ほかにも学んだことは職場で共有していましたが、「すごい」「いいね」と好評でした。

共通を通じて、職場の人たちと一緒に学べたような感覚もあり、職場を巻き込みながら研修を活用させていただきました。

また、先ほどの「自分の強み」を上司や同僚に当てはめてみると、それぞれ全く違う強みを持っていることが分かり、「この人の強みはこうだから、こう接していこう」とコミュニケーションにも役立ちました。

S部長

当社では、社員間コミュニケーションにチャットワークを使っており、今回、OSP用のチャットも直ぐに追加作成しました。

チャットは社長、役員、私と参加した3名、加えて直属の上司でグループ化されているのですが、3人はチャットで研修の報告もしなければならず大変だったと思います。

当初は今日こんなことがあったと簡単に入力してくれればいいと思っていたところ、3人ともびっしりとレポートを書き上げ、代表も感激して「他の管理職にも見せたい」「僕が参加したいくらい」と絶賛でした。

濃密なレポートを書き上げてくれたのも、彼女達の素直さと研修自体が素晴らしい内容だったからと思います。

余談ですが、Sの部署は10人ほどのメンバーがおり、お客様との窓口として多忙で大切な役割を果たすセクションとなっています。

つまりS達が3人研修を受けている間は、残り7人で業務を回さなければならないのです。

自分たちの負担が増える中で「行っておいで」と気持ちよく送り出してくれた7人の懐の深さも感じるものがありました。

現在当社の新卒研修はほぼすべてジェイックさんにお任せしています。決して安い勉強会ではないですが(笑)、学んだことは十分生かされており、東宮先生の講義は期待以上のものです。

辞めていく人がいるのは仕方がないことではありますが、研修で人を育てる姿勢と、人材育成への思いについては今後も伝え続けていきたいですね。

 研修の半年間でどんな変化がありましたか?

S様

研修はとても楽しく、他業種の人たちと交流することはとても貴重で、また皆さんそれぞれ強みや考えをもっており、新しいことを知るためのいい機会を頂いたと思います。

先ほどの通り、研修中は業務を社内の人に託さなければならないため、研修と業務のバランスを考え準備するなど、スケジュール管理は大変でしたが、業務時間内に学べる有難さを改めて感じました。

振り返って印象的だったのは、やはり自分の強みを知ったことです。業務経験がまだ浅かったので、その中で自分の性質や行動パターンを仕事にどう活かすべきか学ぶことができました。

研修を受ける前は、仕事はスキルや経験が中心軸になると思っていましたが、自分の人生でこれまで積み上げてきたことが仕事に活かせるんだということを、研修で確信できました。

東宮先生とも面談でき、営業への活かし方を教わりました。

私はポジティブで親密性が高いと分析いただき、それならば「営業」で、いかにもな「売り込み」をするよりも、寄り添って共感してニーズを引き出した方がいいとアドバイスもいただきました。

私は新規のお客様と接することが多いのですが、面談以降は「売り込む」スタイルだけではなく、お客様に興味を持ってもらったうえで先方に「教えてほしい」と言われるように努め、自分らしくお客様に接するようになれたのも成長ポイントかなと感じています。

最終日には提案発表の場がありましたが、3人で協力し、自分たちの強みを生かして作業は分担しました。一人のメンバーがパワポの資料を作り、私が資料をまとめ上げ、もう一人が発表するような形です。

また、研修でデザイン思考を用いて体系的に考えたり提案したりする方法を学び、会社の新商品開発でも生かせています。

 研修後の感想と、今後の目標など教えてください。

S様

毎回楽しみにしていたので、終わってしまうとあっという間でした。次の研修に向けて確認したり、その回だけでなくレポートで蓄積しながら学んだりすることができました。

先ほど、OSP用のチャットでのレポートの話をしましたが、その内容に代表が感銘を受け、私たち3人を「ファーストペンギンズ」と呼び、称賛してくださいました。そうしたことも励みになりましたね。

今でも3人で話す時、何かあれば「OSP研修ではこう学んだね」と振り返ることがあります。自分たちにそうした引き出しができて、心の余裕ができました。

S部長

3人に研修後にレポートを書かせるなど、当社はきっと他社よりうるさい社風なのではないかと思います(笑)。

もちろん、それだけ期待も大きいからであり、だからこそOSP研修の話があったときに代表も二つ返事でOKをしたのだと思います。

能力の高い3人なので、その成長に会社としてはもちろん注目していますが、これからは3人がそれぞれ自分の色を出して育ってほしいですね、もちろんチームワークは必要ですが、ずっと手をつないでいるのではなく、いい方向に伸びるように成長し、時にライバルとなるよう競い合ってほしいです。

競って協力して、次のステージに上がってくれれば嬉しいですね。

S様

今後の目標としては、営業における業務の属人化の防止にアプローチしていきたいです。

業務が担当ごとに分かれており、マニュアルはあるのですがざっくりとした内容なので担当者にしかわからなくなっています。

マニュアルをどの社員でも分かるよう、ツールをつくるか、またはスプレッドシートやエクセルなどでもいいので、細かな注意事項など、誰でも対応できるように整備して、営業対応力の均質化を目指したいと思います。

新製品の開発も他の業務と並行してなかなか進みませんが、リーダーとして声を掛け合って提案していきたいです。

デザイン思考で、「強み」を発揮し、それぞれが得意とする作業に分担して開発を進め、まずは物作りで一つ形にしたいですね。

S部長

会社自体も今は過渡期にあります。

かつて当社は共同紙工という社名でしたが、その頃は「きちんと、しっかり包むカンパニー」というスローガンの下で、主に農薬用パッケージを製造して参りました。

ジオパック株式会社 パッケージの画像

それが2021年に「ジオパック」という、自分たちがパッケージ会社であるということを前面に打ち出した社名になりました。

しかも “ジオ”という社名の通り、社員は地球環境を考えた企業活動をより心掛けるようになりましたが、そこにやらされ感があってはなりません。

しかし社員にとって「人・地球・未来を考えて業務を進める」ということは責任が大きく、正しいことながら、きついのではないかとも思います。精神的な負担もある中で意識を変え、喜びややりがいを感じて働いてもらいたいです。

S様

期待されるハードルは低くはないですが、個人的には仕事をするうえで他人から「仕事を含め、人生をひっくるめて楽しんでいるね」とみられたいです。

自分が楽しそうにしていれば、「じゃあ私もやってみよう」と思う人が出てくるはずで、そうして仲間を増やしていきたい。

楽しいことに人が集まり、協力していくことで、組織はもっと強くなれると思います。