株式会社アコー
ご派遣者:代表取締役 河野 克己様・ご受講者:取締役 青木 伸行様
リーダーシップ&コミュニケーション研修
本社所在地
千葉県浦安市今川1丁目1番40号
設立
1977年2月14日
従業員数
120名
業種
製造業 機械装置メーカー
ホームページ
事業内容
集塵機と粉粒体機器の製造、販売

導入の成果

参加した社員の様子をみると、強く変わろうとする人、それなりに理解しようとする人など反応は様々でした。来週から、今度はさらに追加で20数名にデール・カーネギー研修を実施するのでさらに色々な反応が見られるかもしれません。
私自身は、話すことがさほど得意ではなかったのですが、楽しく受講できました。他社の方々と一緒に参加できたのが良かったです。知らない人との関係が作られていくと刺激になり、それが変化へのきっかけになっていると思います。
他の参加者の成長にも刺激を受けました。初回と最終の8回目で大きく変わった人がいたり、最初は静かでしたが最後はノリノリになっている人がいたり、デール・カーネギー研修のすごさを感じました。

研修前の課題と研修への期待

デール・カーネギーの「人を動かす」リーダーシップ&コミュニケーションコースに参加した経緯を教えてください。

河野様:

弊社は創業して47年です。私は9年前に実父から事業継承し代表となりました。それまで、経営判断に関することはすべて父が1人で決めていましたが、私が代表となって、そのやり方に限界を感じ、社員全員で会社を作る方針に転換し、社員と共に勉強会などを開催してきました。

それが奏功したのか、私の代表就任時は社員約70名ほどでしたが、今は120名まで成長することが出来ました。さらなる発展に向けて、これからの会社づくりを模索していたところでジェイックさんと出会いました。

まずは営業研修を行うことになり、20人ほどの社員に参加してもらったところ、皆生き生きとした様子で受講してくれました。研修後は営業拠点間のコミュニケーションもスムーズになり、意見を言いやすい社内づくりができて、効果を実感しました。そこで次のステップとして、デール・カーネギーの研修を提案いただき実施しました。

以前は、社内コミュニケーションに課題があったのですか?

河野様:

そうですね。会社は人ありきなので、コミュニケーションを互いに取り、同じ方向を見て仕事をすれば、自ずと発展の道は見えてくると思います。一方で、裏で足を引っ張ったり、悪口を言ったりする人がいると、仕事の効率が悪くなりますし、社内の雰囲気も悪くなって、会社に人が集まらなくなります。

当社もそうしたコミュニケーションでの課題がありました。例えば、昭和を戦い抜いてきたベテラン社員たちは、「人より自分のほうが上」という意識がどこかにあり、世代間のギャップを生み出していました。

社内で仕事を教えるときも、今までの昭和的な教育方法では若い社員は辞めてしまいます。そうしたギャップを払拭し、思いやりをもって互いに成長して、長く会社にいられるような環境づくりを目指したいと考えています。

今回のデール・カーネギー研修は、そうしたひとつひとつのコミュニケーションにおける課題解決はもちろん、「会社の発展に寄与する」という大きなテーマにもつながると思っていました。

青木様:

社長が先を見据えたビジョンを持っているので、私は社長のフォローをしたり、もし足りないものがあったりすれば、形にしていく役割を担っています。例えば、社長が新商品開発など、売る側としての提案を進めれば、私はそのための社内体制づくりをしたり、システム構築などを他の社員と力を合わせ推進したりする形です。

河野様:

お互いに目指すところや目線が同じなので、阿吽の呼吸で物事を進められます。よく2人で食事にも行きますが、そこでも仕事の話で盛り上がり、日頃気になっていたテーマの方向性が定まるようなこともあります。

デール・カーネギー研修を通じて、コミュニケーションの課題が解決され、私たちのようなコミュニケーションが社内に広がれば、会社がより発展すると思ってます。

研修でどのようなことを期待していますか?

河野様:

デール・カーネギーの書籍は以前に読んではいました。社内で広げるために、書籍は分厚くて長かったので、わかりやすいものとして漫画版を数冊買って社内で回したことがあります。漫画で読むとさらに共感する部分が多く感じられ、社員に広がっていきました。

同じ研修を受けることで共通した思想を持つことが大切だと思っています。同じ方向を向かずして、何かを円滑に進めることはできません。実践でも伝わるようなトレーニングを期待しています。

青木様:

学生の頃は頭も使っていたのですが、特にここ数年は頭を使わず、同じような視点でしか物事を見ていませんでした。研修に参加することで自分の鍛え直しができるのではないかと思って楽しみにしています。

研修は2カ月ありますが、具体的にどのようなことを高めたいですか?

河野様:

今まで「社員と共に考え行動する」と自分に課しつつも、どこか上から目線で「こうやれ」というような言動になってきていました。私がこのままでいれば、そうした風潮が社内に伝播して部下のいる中堅社員たちも同じように行動しかねません。そうすれば部下からの反発も起きてしまうでしょうから、それらを未然にデール・カーネギー研修でトレーニングして防ぎたいですね。自分自身が偉そうになってきているところを第三者の目で指摘していただき、上手に変化できるように取り入れたいと思っています。

青木様:

研修を受けることで新しい知見、スタイルを取り入れたいです。前回の営業研修のときも自分をアップデートすることができ、仕事での武器を増やすことができました。決して独りよがりではなく、系統立てた内容を受講できるので、広く世代を超えて活用できると感じました。

ある程度の年代になると、自分の考えを全てひっくり返して、変わっていくことは難しいかもしれません。周りから見ても違和感があるかも知れません。まずは若い人が上の世代を見て目標となれるように、うまくアップデートしたいです。

受講前の質問は最後になりますが、仕事で大切にしていることを教えてください

河野様:

人と人が、楽しく仕事できることが大事だと考えています。楽しく仕事をしていくためには、モチベーションを高く保たなければはならないと思うので、人の温かさや思いやりを感じられる関係性を大事にしたいです。楽しみながら仕事ができる会社になっていければ、さらに人が集まり、発展していけるのだろうと思います。

青木様:

同じ意見ですね。私はメーカーから転職してきたのですが、モノづくりをする立場からいえば、「人の役に立つモノづくり」を大切したいです。

日本はかつて工業技術分野において世界トップクラスに競争力あるといわれてきたが、今はもう各国の後塵を拝しています。そうした中で、「モノづくりにおいて日本はまだまだいいものを作り続けている」、そうしたイメージを持ってもらえるような仕事がしたい。

弊社のお客様は大手企業が多いですが、アコーの装置がよかったからこそ選んでもらえていると自負しています。世界で勝負するお客様との取引を通して、今一度世界に「日本のレベルは健在だ」と思われるような提案をしていきたいです。

そのためにはお客様に、リピートで「青木」に相談を持ってきてもらえるようにしなければなりません。技術向上と同時にお客様と良好な関係づくりをしていきたい。そんな高い使命を持ってこそ、相手からパートナーと位置づけられ、頼ってもらえると信じています。

受講後にみる変化と、大きな収穫

2カ月間の研修お疲れさまでした。受講した感想をお聞かせください

河野様:

週1回の参加はやはり忙しかったので今は解放された気分です(笑 課題が多くあったのですが、日々の業務に追われ、余裕がない状況で考えなければならず、緊張感がありました。振り返ると、いつも課題の事を考えていたような気がします。

青木様:

研修の最後で感想を述べる場があり、そこでも話しましたが刺激的な研修でした。その前に受けた営業研修もそうでしたが、立場や年齢を重ねるうちに、日常の刺激が少なくなる中、頭が活性化された気がします。例えば、「人から相談があったときに瞬間的にジャッジする」といったテーマがあり、それらを毎週実践してみるという課題が出たのですが、簡単ではなかったです。

人間関係は時間をかけて構築するものですから、研修内でそうしたテーマが次から次へと出ても、実践でどう生かせるのかうまく結びつかず、苦労しました。また、実践しようとするテーマが初めてのこともあれば、一部はすでに実践してきていたこともありました。そうした経験済みのことを、研修のためにあえて「やろう」とすると不自然な行動になってしまい、もどかしい気分になることもありました。

受講して難しかった点や、変化したことはありますか?

青木様:

カーネギーの30の原則すべてを意識して取り入れようとすると、かえってやりにくい。あまり意識しすぎず、気づくとれ「あれをやっていたな」という程度がいいのかもしれません。ただ、そうした中でも原則の根底にある「人間関係を強化する」という点は必須だと感じました。

河野様:

社内での人間関係はできているつもりでいましたが、改めて研修で課題や目標を定めて取り組んでみると、気づかされる点は多かったです。

30の原則については私も青木と同様な感想であり、最適なものを状況にあわせて使っていければいいのではないかと思います。悩んだときに30の原則を思い出し、「やってみよう」とするのが理想かもしれません。30の原則はいつでも見られるように手帳などに記して持ち歩いています。

そうした心がけのおかげか、社内コミュニケーションは以前よりやりやすくなった気はします。研修で学んだ「人の話を最後まで聞く」ことなど、実践することで相手の気持ちの奥が見えるようになると改めて気づかされました。

分かっていたつもりでも、自分が実行して初めて深く分かることも多いです。相手が変わることを期待するのではなく、自分が変わる。「人を動かす」方法ではなく、「人を動かすための自分づくり」の研修ですね。

青木様:

「人を動かす」という意味では、研修前までは単純に部下へ指示を出していただけでした。会社の中における立場を考えると、相手も指示をもらいに来ているので当然の状況なのかもしれません。

いまは学んだ原則を実務の中で上手く使い切れているか分からない部分もあり、少し迷走している部分もあります。ただ、いきなり現場にうまく組み込めるものではないでしょうから、長いスパンで自分なりに振り返りつつ、ありたい姿を目指してみたいです。研修が終わってからがスタートです。

河野様:

参加した社員の様子をみると、強く変わろうとする人、それなりに理解しようとする人など反応は様々でした。来週から、今度はさらに追加で20数名にデール・カーネギー研修を実施するのでさらに色々な反応が見られるかもしれません。

私自身は、話すことがさほど得意ではなかったのですが、楽しく受講できました。他社の方々と一緒に参加できたのが良かったです。知らない人との関係が作られていくと刺激になり、それが変化へのきっかけになっていると思います。

他の参加者の成長にも刺激を受けました。初回と最終の8回目で大きく変わった人がいたり、最初は静かでしたが最後はノリノリになっている人がいたり、デール・カーネギー研修のすごさを感じました。

研修で印象に残ったことがあれば教えてください

河野様:

「自分の殻を破る」行動をもっとやった方がいいと実感しました。殻を破って本当の自分や新しい自分をみつけることで、成長できることが分かりました。

意識の開放というか、そうした試みは日頃からやってみた方がいいですね。工業系の従事者はまじめで硬い方が多く、自分をどこかで作り上げてしまっていて、それが邪魔になっていると感じました。硬いままでは人間関係もうまくいかず、視点も狭くなってしまいます。

青木様:

先ほど河野が言った通り、研修でとても変化した人がおり、その姿を見ると、「自分も変化するチャンスがある」と思えました。これから参加する社員も大きく化ける可能性があるので、変わることを恐れずに取り組んでほしいです。

河野様:

研修内で実施する「2分間スピーチ」などは、回を重ねるごとに上手くなった実感がありました。1回目のときは話すことで精一杯でうまくいかず、2回目はあれもこれも言うことがあり時間オーバー。4~5回目で上手くまとめられるようになりました。振り返ると徐々に話題を整理する力などが養われていました。こうしたトレーニングは自分だけで行うのは難しく、聞いてもらう方がいる環境があるからこそ実践できると感じます。

受講前・受講後にみる変化と、今後の展望

社内へのデール・カーネギー研修導入で期待することはなんでしょうか?

河野様:

やはり組織の課題は社内コミュニケーションの不足だと思っています。

私自身に照らし合わせると、どうしても自分本位になり、自分の都合のいいように考えてしまうので、人とぶつかってしまう。デール・カーネギー研修では人の話を聞くことの重要性など、コミュニケーションにおける心の持ちようを勉強できました。

やはり誰しも批判されたら気分悪いですし、喧嘩すればストレスが溜まるだけで良いことはないです。気持ちよく仕事できるよう、職場の雰囲気作りは大切だと改めて実感しました。来週は社員にもデール・カーネギー研修を受けてもらうので、そのあとが楽しみです。

青木様:

かつて弊社が少数精鋭の時代は、社員1人ひとりに裁量権がありました。しかし、それだけでは会社はまとまりません。力を発揮するに「つながり」を社員に認識してもらいたい。すぐに効果が出るわけではないと思いますが、今後も多くのメンバーがデール・カーネギー研修を受講して、同じ目線で物事を考えることができれば、「つながり」が会社の力になっていくと思います。

河野様:

確かにいま社内には共通認識、共通言語がありません。デール・カーネギーの研修で学んだことがキーワードになるように活用していきたいです。

受講後に改めて、仕事で大切にしていることをお聞かせください

河野様:

根底にあるものは変わらないと思います。良いコミュニケーションを社内でとり、良い雰囲気で良い仕事をすること。実現するには人それぞれの価値観の違いを認識し、よく人の話を聞くことです。研修を受けて改めて加えることは、「トレーニングを常にする」ことです。いまの自分に満足せず、日々より良くなるように努力していきたいです。

青木様:

私も受講前と同様に、良いモノづくりと提案を続け、日本の競争力に寄与したいという思いは変わりません。若い人へそうした思いを残すには、「一方的に教える、見せる」のではなく、研修で学んだように自分の失敗談を話してあげたり、自分の思いを見せたり、人間関係を強化したりすることを実践すべきですね。そうすることで、考えが伝わり、受け取ってもらえる人間関係ができてくると思います。