新任管理職研修は、プレイヤーだった社員が「管理職」に着任する前後で実施されます。一般的には、係長や課長が「新任管理職」であるケースが多いでしょう。新入社員と同じように、新任管理職も「管理職としては新人」です。新任管理職研修を実施して管理職としての姿勢や役割認識、管理職としてのリーダーシップ、マネジメントのフレームワークを学ぶことがスタート地点です。
一方で、人事担当者は、
「優秀なプレイヤーだった管理職だからこそ、”自分でやった方が早い”
という意識から抜け出せない」
「新任管理職研修はやっているが、現場でのマネジメントが変わらない」
「指示はできるが、部下を育成するという観点が抜けてしまっている」
といった課題を持っていることが多いでしょう。
令和の管理職は、多様な価値観を持つ働き手が増加し、「ハラスメント」や「法令遵守」が厳格化しているため、マネジメントの難易度が高まる傾向にあります。
加えて、新任管理職はプレイングマネージャーであることが多く、自身の業務とマネジメント業務の両立に疲弊してしまうケースも少なくありません。
したがって、期待する管理職としての役割やパフォーマンスを発揮してもらうためにも、自社に合った新任管理職研修を選定しましょう。
新任管理職におすすめの研修プログラム
管理職全般向けの研修は下記をご覧ください。
新任管理職研修とは?
新任管理職研修とは、新たに管理職に昇進した社員を対象に、マネジメントの基礎知識やリーダーシップ、1on1スキル、部下育成、チームビルディングなどのスキルを習得させるための研修です。
研修の目的は、企業ごとで変わりますが、一般的には個々のプレイヤーとしての役割から、チーム全体の成果を最大化するマネージャーとしての役割へ、意識と行動を転換させることです。
新任管理職研修の対象者
・次期管理職候補の方
・初めて管理職(課長、マネージャー、チームリーダーなど)に昇進した方
・管理職に昇進して1~3年程度で、改めてマネジメントの基礎を学びたい方
新任管理職研修の目的
・管理職としての役割と責任を正しく認識する
・目標設定、進捗管理、評価などのマネジメントサイクルを理解する
・リーダーシップを発揮し、チームを目標達成に導く
・部下のモチベーションを高め、主体的な成長を促す育成スキルを習得する
・ハラスメントや労務管理など、コンプライアンスに関する知識を身につける
新任管理職でよくある相談
「自分の仕事に追われてしまい、部下とのコミュニケーションや育成に時間を割けていない」
「プレイングの負担が重く、疲弊してしまってエンゲージメントが下がっている」
「管理職として求められるスキルセットが全く変わるのに、本人の意識や行動が追いついていない」
「気合で結果を残してきた人が多い組織なので、若手部下の一般的な相談に対して寄り添えない」
※例

引き留めたいけど、退職理由がいまいち分からない…。
確かに待遇の改善等は必要なのかもしれないけど…。
でも、人間関係が悪かったわけでもないし、
【調査データ】令和の管理職が求められること
以前ジェイックでは、20代の若手に「上司に希望する育成方法」について調査を実施しました。20代は、「管理」や「指示」よりも、「個性の尊重」と「安心」を重視したマネジメントを望む傾向があります。
第1位:自分の強みや個性を活かしてくれる(52.2%)
第2位:今後のキャリア希望を理解し、その目標達成を支援してくれる(24.3%)
※出典:株式会社ジェイック「20代求職者に『上司に希望する育成方法』について調査」
調査結果から、「自分の強みや個性を活かしてくれる(52.2%)」「今後のキャリア希望を理解し、その目標達成を支援してくれる(24.3%)」といった声があり、約8割は「自分の強みやキャリアを聞いて、理解して欲しい」と、上司に求めていることが明らかになりました。
かつての管理職像であった「細かく管理し、指示してくれる(16.9%)」や「背中で示してくれる(2.2%)」といったトップダウン型のマネジメントは、今の若手社員には支持されにくい傾向にあります。

また、この育成方法を希望する理由として、「安心して働きたいため(45.3%)」や「自分らしく働きた
新任管理職研修の実施でよくある課題
新任管理職研修を実施する人事部や研修担当者と、実際に研修を受講する新任管理職では抱えている課題にギャップがあります。
人事の課題
・評判の良い研修を導入しても、受講者が現場で実践できず、プレイヤーの延長線上の動きしかできない。結果的に研修投資が成果に結びついていない。
・管理職のマネジメントが「自己流」になり、成功や失敗のナレッジが組織に共有されない。いつまでも個人の感覚論から脱却できない。
・「背中を見て育て」という旧来の育成スタイルがアップデートされないまま、若手の新任管理職に引き継がれている。結果的に理想とする新任管理職が育たず、優秀な人材から離職してしまう。
・事業の転換期にもかかわらず、今でのやり方に固執し、変化に対応できるチームを作れていない。管理職がボトルネックとなり、会社全体の戦略実行力が削がれている」。
これらの課題は、新任管理職が「役割認識の転換」という最も重要な壁を乗り越えられていないことに起因します。
新任管理職研修が抱える壁
昇進した新任管理職の多くが、これまで経験したことのない壁に直面し、悩み、疲弊しています。
・マネジメントの型がわからないため、管理職としてどのように部下と接すれば良いかわからない。
・年上の部下や価値観の違う若手社員とのコミュニケーションがうまくいかない。
・プレイングマネージャーとして、自身の目標とチームのマネジメントの両立ができず、常に時間に追われている。
・1on1面談を実施しているが、ただの業務進捗確認になってしまい、部下の本音を引き出せない。
・仕事を任せたいが、自分でやった方が早いと感じてしまい、権限移譲できない。
新任管理職が壁にぶつかる「3つの要因」
役割認識の転換ができない(プレイヤー脳からの脱却)
新任管理職がぶつかる最も大きな壁です。チームとしての成果を最大化する役割を担う必要がありますが、自らが一番の「プレイヤー」として動き続けてしまいます。結果として、誰よりも疲弊し、チーム全体の成果も伸び悩みます。
マネジメントの「共通言語」がない
会社として統一されたマネジメントの考え方やフレームワークが示されていない場合、新任管理職は何を頼りに部下と向き合えば良いか分かりません。判断基準がすべて自己の価値観と経験則に限られるため、多様な部下に対応できず、指導に一貫性を持たせられません。そのため、徐々に『マネジメントへの自信』を失ってしまう新任管理職が多いです。
基本的な部下の育成方法がわからない
マネジメントの原理原則を知っていないと、新任管理職、部下ともに混乱してしまいます。たとえば、良かれと思ってすぐにアドバイスや指示をしてしまう(ティーチング)や、相手に考えさせ、主体性を引き出すための「質問」や「傾聴」といったコーチングのスキルを知らない場合、部下は「やらされ感」でしか動けません。結果的に、新任管理職はマネジメントの良し悪しを判断できず、部下のエンゲージメントを下げることに繋がります。
ジェイックの新任管理職研修の特徴
ジェイックの新任管理職研修は、新任管理職の”根本要因”にアプローチし、役割認識だけでなく、「現場で実践すること」を目的として研修プログラムを設計しています。
世界標準の「原理原則」に基づく普遍的なプログラム
自己流のマネジメントから脱却するために、ジェイックでは世界100カ国以上で展開され、フォーチュン500社(アメリカの売上トップ500)の90%が導入する「デール・カーネギー・トレーニング」や、全世界で4,000万部以上の発行部数を誇る名著を基にした「ジェイック版7つの習慣®」など、時代や文化を超えて通用する普遍的なプログラムを提供しています。
新任管理職にマネジメントの「共通言語」を醸成できるため、一貫性のある部下育成ができます。

「わかる」を「できる」に変える実践型トレーニング
研修は講義形式ではなく、ディスカッション、ロールプレイング、プレゼンテーションが中心です。特に、参加者が現場を想定したロールプレイングでは、その場で即座に講師がフィードバックを行うため、自身のコミュニケーションの癖を客観的に認識できます。劇的座学の研修では気づきにくい部分にアプローチできるため、参加者自身がアドバイスを受け止めやすく、マネジメントの現場での行動変容を促します。
研修でありがちな、「研修で学んだが、現場で実践できない」という根本原因を解決したトレーニングのため、明日から使えるスキルを確実に習得します。

参加者の89.7%が「明日から実践できる」と回答
ジェイックの研修参加後アンケートでは、89.7%の参加者が「すぐに実践できる」「すぐには難しいが実践できる」と回答しています。
アンケートからは、『研修で学んだことを現場で活かせる』といった実践可能性の高さが証明されています。

厳しい基準をクリアしたプロフェッショナル講師陣
ジェイックの講師は、受講者一人ひとりの課題に寄り添い、行動変容を促す「トレーナー」です。150時間以上の厳しいトレーニングと認定プロセスをクリアした講師のみが登壇し、参加者の本質的な成長を力強くサポートします。
上場会社のCHROを務めていた講師など、豊富なビジネス経験を持つ講師陣が、理論と実践を織り交ぜながら、参加者の腹落ちを促進します。

ジェイックの新任管理職研修ラインナップ
貴社の新任管理職の課題や育成方針に合わせて、最適なプログラムをご提案します。ジェイクの講師を派遣する研修だけでなく、1名様からご参加いただける公開講座も多数開催しております。
部下への「仕事の任せ方」トレーニング
業務の棚卸しから、適切な権限移譲、部下の成長を促すフィードバックまでの一連のプロセスを学びます。
チーム/部下への伝え方トレーニング
デール・カーネギー・トレーニングをベースにしており、単なるロジカルな話し方だけではなく、PREP法のような具体的な「型(かた)」を学びます。
聞き手を理解し、説得力を高め、相手に「行動してもらう」ための具体的なコミュニケーション技術を習得したい方におすすめです。
新任管理職育成を成功させる3つのポイント
研修効果を最大化し、学んだことを人と組織に定着させるためには、研修の設計と実施後のフォローアップが重要です。
目的の明確化と期待値の共有
「なぜこの研修を行うのか」「参加する社員にどうなってほしいのか」を、経営層、人事、受講者の上司、そして受講者本人とで事前にすり合わせ、期待事項を伝えることが研修の肝です。
研修を「点」で終わらせない
研修で学んだことを現場で実践し、振り返るサイクルを仕組みとして作ることが重要です。受講後のアクションプランの提出や、上司や研修担当を交えたフォローアップ面談などが効果的です。
上司(さらにその上司)を巻き込む
新任管理職が研修で学んだ新しいマネジメントスタイルを実践しようとしても、その上司が旧来のやり方に固執していては行動変容は進みません。管理職の育成は、全社的な取り組みであるという認識を共有することが成功の鍵です。
ジェイックの講師
よくあるご質問
研修はオンラインでも実施可能ですか?
はい。プログラムに寄りますが、対面研修、オンライン研修ともに対応しております。お客様のご状況に合わせて最適な形式をご提案します。
1部署、数名からの参加は可能ですか?
可能です。1名様からご参加いただける公開講座も多数ご用意しております。まずはお気軽にお問い合わせください。
業界や職種に特化した内容にカスタマイズはできますか?
はい、可能です。お客様の具体的な課題や状況をヒアリングさせていただき、ケーススタディやロールプレイングの題材を貴社向けにカスタマイズいたします。










