- 新人研修
- 7つの習慣®研修
- 「人を動かす」デール・カーネギー研修
アイホン株式会社

| 本社所在地 | 愛知県名古屋市中区新栄町一丁目1番 明治安田生命名古屋ビル10階 |
|---|---|
| 設立 | 1948年6月1日 |
| 従業員数 | 1,064名(個別、2025年3月末現在) |
| 業種 | 電気機器の製造、販売 |
| 事業内容 | 住宅や医療・福祉施設向けのインターホン・関連システム等の製造・販売 |
| HP | https://www.aiphone.co.jp/ |
主目的としては、指示を待つのではなく責任をもって考え・行動できるようになることや、目的をしっかり考えることで正しい選択ができるようになる効果を期待して導入しました。
また実際に研修を実施してみると、副次的効果としてそれまで自分の意見をあまり話せなかった新入社員たちが、ジェイックの講師に悩みを相談することができるという効果もありました。講師から考え方のヒントをもらうことで悩みが少しずつ解消し、彼らの表情も明るくなっていきました。研修中からこのような前向きな変化が見られたのは、とても大きな成果だと感じています。
実際、新入社員からも「自分の前向きな変化に気づくことができた」「講師や同期社員の意見を聞いて視野が広がった」といった声が上がりました。
また入社9か月目となる12月に実施した「フォローアップ研修」では、壁に直面していた新入社員たちが研修を機に、気持ちを新たに意欲的に業務へ取り組む姿勢を取り戻しました。「モチベーションやものの見方は自分次第で変えられる」という気づきは、大きな価値をもたらしました。
実践的で「自責思考」を身に付けられる研修を実施
新入社員研修「PRO」を導入したきっかけや狙いについて教えてください。
渡邊様:
人材開発課には、以前から「新入社員が現場に配属された後、なるべく早くお客様に対応できるような新入社員研修を実施してほしい」「座学ではなく、ビジネスマナーやビジネススキル、コミュニケーションなどを実践的に学べるようなプログラムを取り入れてはどうか」といった声が社内から寄せられていました。そこで3年ほど前から、より実践的な内容を研修に取り入れるよう工夫していました。
しかし、こうした工夫を実施した後も、配属先から「業務が上手くいかないときにお客様のせいにしてしまうような他責思考が見られる」といった声が出ていました。
新入社員が現場で直面する厳しさや失敗を、自身の学びに変え、定着させられるような研修を探していたときに、新入社員研修「PRO」を提案していただきました。
「7つの習慣®」をベースとした研修で、新入社員の考え方やマインドを変えていくプログラムであるということに加え、当時の研修担当者が「7つの習慣®」を知っていたこともあり、2024年度の新入社員研修に取り入れることにしました。
当社の新入社員研修は、複数の研修会社の協力を得て、業務の基礎からセキュリティ・コンプライアンスまで、さまざまな内容を組み合わせて行っています。そんな中、ジェイックは既存の研修内容とのバランスも考えながら、柔軟にプログラムを調整してくださったことも、導入を決めた理由です。
研修の実施にあたり、受講者に対してどのような効果を期待していましたか。
渡邊様:
社会人1年目は環境変化が大きく、失敗や不安も多いものです。だからこそ、大きく落ち込むような出来事が起きたとき、自分の外に理由を求めるのではなく、自分の考えや気の持ちようを変える方法を身に付け、成長していってほしいと期待していました。新入社員のそうした変化は、周囲にも良い影響を与えるはずです。
当社は今後の事業拡大を見据えて、さらなるグローバル展開を視野に入れており、人材育成の基本方針として「環境変化に対応できる人づくり」を掲げています。環境変化に対応できるようなマインドを、新入社員のうちから培っていきたいと考えていました。
黒田様:
近年の若手社員は、研修に真剣に取り組み、日報などの提出物もしっかり対応する人が多いと感じます。その一方で、失敗を恐れる傾向も見られます。慎重さは決して悪いことではありませんが、失敗から学ぶ力を身につけられると、さらに成長につながるのではないかと思います。
研修中から受講者にさまざまな変化が生まれた
研修はどのようなタイミングで実施しましたか。研修中の受講者の変化も教えてください。
大野様:
4月に新入社員研修「PRO」を3日間、12月にデール・カーネギープログラムを活用したフォローアップ研修を2日間、2つのタイミングで実施しました。
受講者の変化で特に印象的だったのは、4月の研修3日目のことです。それまで自分の意見をあまり話せなかった新入社員たちが、ジェイックの講師に悩みを相談し始めました。講師から考え方のヒントをもらうことで悩みが少しずつ解消し、彼らの表情も明るくなっていきました。研修中からこのような前向きな変化が見られたのは、とても大きな成果だと感じています。
実際、新入社員からも「自分の前向きな変化に気づくことができた」「講師や同期社員の意見を聞いて視野が広がった」といった声が上がりました。
都築様:
新入社員研修の最後に、新入社員が気づきや感想を発表する時間を設けましたが、「パラダイムシフト*」について話す人が多く見られました。研修によって、学生から社会人への切り替えを後押ししてもらった感覚があります。
ジェイックの講師について印象的だったことはありますか?
渡邊様:
ジェイックの講師は「待つ」姿勢を持っているのだと感じます。研修当初は自分の意見をなかなか口に出せない新入社員が多かったですが、講師が本人の言葉をじっと待っていてくださったおかげで、徐々に自分の意見を言えるようになっていきました。
その後、他の研修でも多くの手が挙がり、意見が飛び交うようになったことも、ジェイックの研修の効果だと思います。
黒田様:
講師の関わりのおかげで心理的安全性が保たれ、同期同士の仲間意識も高まっていたことが、とてもありがたかったです。たまたま研修の様子を見に来た社員から、「良い意味で、アイホンらしくない研修をしているね」と言われたことも印象的でした。これまでの研修は製品や業務内容などの“知識を教える”ことが中心でしたが、今回のように“マインドを育てる”研修の大切さを実感しました。
研修実施後、受講者にはどのような変化や効果が見られましたか?
黒田様:
当初からの課題である他責思考を変えるには、一定の時間がかかると考えています。一方で、アンケート結果からは、研修前に新入社員が抱えていた「社会人生活への不安」が研修後に大きく軽減されていることが分かりました。
これは想定以上の変化だったと思います。
フォローアップ研修による効果も
12月のフォローアップ研修では、どのような変化があったでしょうか。
黒田様:
12月のフォローアップ研修は、4月と同じ講師が担当してくださったおかげで、新入社員たちはすぐに打ち解け、前向きな気持ちで研修を受講することができました。
研修の効果は時間の経過と共に薄れてしまいがちですが、今回のように定期的に研修を受けることで、学んだマインドセットをすぐに思い出せるのだと感じました。
大野様:
配属後の新入社員には先輩社員がOJTトレーナーとしてつき、定期的に上司・トレーナー・本人で面談を行い、教育計画書を作成しています。計画書には上司やトレーナーのコメントが記載されており、新入社員の成長の様子がよく分かります。フォローアップ研修の前には、業務がうまくいかず悩んでいた新入社員もいましたが、研修を機に、当時壁に直面していた新入社員たちが、気持ちを新たにし、意欲的に業務へ取り組む姿勢を取り戻しました。
久しぶりの研修が始まった当初は恥ずかしそうにしていた新入社員たちも、研修の終わりには積極的な姿勢を見せるようになったのが印象的でした。研修を通じて気持ちやモチベーションがはっきりと変化する人や、不安が和らいで表情が明るくなる人も多く見られました。「モチベーションやものの見方は自分次第で変えられる」という気づきは、大きな価値をもたらしました。
研修から「チャレンジを恐れない」風土を醸成していく
今後の人材育成に関する展望をお聞かせください。
黒田様:
当社では、全社員に「チャレンジを恐れない姿勢」が求められています。これまでは、当社はビジネス環境の追い風に支えられて順調に成長してきましたが、さらに成長を続けるためには、これまで以上に挑戦する姿勢が重要だと考えています。特に、新入社員のうちからさまざまなことに意欲的に挑戦できる人材を育てていきたいと思っています。
大野様:
私は今年度から新入社員研修を担当していますが、新入社員と接する中で、改めてコミュニケーションの重要性を実感しています。声に出して直接やり取りすることで、より多くのことが伝わります。新入社員のうちから、自分の考えをオープンに話し相手の話をしっかり聞ける人材を育てる、その起点となる研修を行っていきたいと思っています。
渡邊様:
自分の軸をしっかり持つことによって、環境の変化が起こっても、自分で考えられるようになると思います。それが個人の強さであり、その集積が、会社の強さにもなると考えています。本人の考え方や気の持ちよう次第で、業務で得られるものは大きく変わりますし、研修も同様だと思います。
引き続き、新入社員研修「PRO」のようなマインドセットに関する研修も重視しながら、新入社員が自分の軸を持ち、自分の頭で考える人材になれるようサポートしていきたいと思います。
都築様:
人材育成の基本方針は、社員一人ひとりが成長し、その成長が会社全体の成長につながるように研修を行うことだと考えています。だからこそ、普段の業務に役立ち、さらに社員の考え方を前向きに変えられる研修プログラムを構築していきたいと思っています。特に重要なのは、個別最適ではなく全体最適で物事を見ることができる人材の育成だと考えています。物事を見る視点は業務での失敗や経験を通じて培われていくものですが、研修でも成長をしっかり支えていきたいと思っています。
今後は、海外事業の拡大を見据え、海外で活躍できる人材の育成にも取り組んでいきます。
*パラダイムシフト:考え方や物事の見方が大きく変わること