営┃業┃革┃新┃の┃急┃所┃
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◆第87号◆

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■■■■■■ 今回のテーマ ■■■■■■
 
1年の終わりは、同時に○○○○でもある

※○○○○に入れる言葉は最下段にあります

株式会社ジェイック http://www.jaic-g.com/
チーフコンサルタント 林丈司 hayashi@jaic-g.com
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今年もメルマガ「営業革新の急所」をお読みいただき、
本当にありがとうございました。
おかげさまで100回に向け、順調に・・・(ヨタヨタと?)
連載を続けることができたようです。

さて、この師走の時期に取り上げるのは、
やはりこういったこと↓ですよね。


■ 1年が終わるときに何を思う?

1年365日。
長いようで、経ってしまえば「あっという間」ですね。

私の好きなある小説家は、「今年1年間、自分の全力を尽くしたか?」
と自問自答し、数年前からは「イエス」と答えることができるそうです。
以前このことを知ったときは、すごい人だなぁ、と感じたものです。

今やこの人は、押しも押されぬ大作家。
出せばベストセラーだから、そこまで自信を持てたのかもしれません。

私の場合はといえば、幸い年初に立てた目標は達成しました。
でも振り返ってみると、反省点ばかりで、
とてもこの小説家のように全てを肯定する気にはなれません。

きっとみなさんも、仕事納めのあと晦日の雰囲気に包まれたときに、
「今年は〜な1年だったなぁ」と思われることでしょう。
その「〜」には、どんな言葉が入るのでしょうか?



■ チェックの重要さ

PDCAの話をします。

研修で「PDCAご存知ですよね?」
と聞くと、知っている人が意外に少ないんです。
それもスゴク少ないんですよ。

まぁ、私は“知っている”ことの定義を、
“他人に説明して伝えることができること”
としているから挙手しにくいのかもしれませんが。

でもここであらためてPDCAを説明するのはやめときます。
PDCAは常識だと捉えるべきですし、
その基本的な考え方はネットにいくらでもころがっていますから。

このように↓

http://www.e-jinzai.co.jp/merumaga/redirect/061220eigyoukakushin.html


だからよく知らない方は上記のネットで調べて、
“他人に説明できるレベル”になっておきましょう。

このメルマガでは以下の点だけ触れておきます。



▼PDCAは製造業だけでなく、
 あらゆる業種・職種の「継続的改善」に有効だ


 われわれが携わっている仕事を「継続的に改善する」ためには、
 このPDCAのサイクルを回すことが効果的です。
 強調したいのは「継続的」というところ。

 ずーーーーーーーーっと改善・向上・成長したいなら、
 しっかりPDCAをまわしましょう、ということです。
 当たり前ですが。



▼PDCAサイクルは階層構造を成すべきで、
 組織の上位⇒下位、スパンの違う長期⇒短期などがある


 例えば、組織の上位⇒下位だとこんな感じでしょうか。

 ▽経営者が経営計画(P)を期初に立て、全組織に実行させ(D)
、   第1四半期で業績や指標を計測し(C)、
  マイナスギャップがある場合は目標達成に向け
  是正措置(A)を指示します。

 ▽営業部長は、営業組織が経営計画に沿った役割をこなすため、
  目標(P)に向かって方針を練り、日々実行し(D)、
  目標未達成の度合いを測定し(C)、
  方針を練り直しメンバーに教育を施します(A)。

 ▽営業課長は、部下に業績目標(P)を与え、行動を促し(D)、
  日報や日々のミーティング・報連相でギャップを把握し(C)、
  アドバイスを与えます(A)。

 ▽そして営業マンは、目標達成のため日々の戦術(P)を考え、
  毎日アポを取り訪問し(D)、
  今日の営業活動で何が悪かったのか考え(C)、
  もっと成長するために勉強し上司に相談して(A)、
  明日の作戦を作ります。

 このように、PDCAは一部が回っていてもダメで、
 上部組織から一社員に至るまでが連携していなければいけません。

 ちょうどこれは宇宙の仕組みのようです。
 渦状の銀河系の中に、やはり回転している太陽系があり、
 更に月が地球の周囲を公転しています。
 地球上では台風や渦潮が渦を作り、
 ナノの世界では原子の周囲を電子が回っているのです。

 PDCAも自然の摂理に倣って、
 立場や大きさの違うサイクルで構造を作るのがイチバンですよね。



▼しかし組織で一番行われていないのはCHECK

 CHECKはプロセスで行うことがキモです。
 月間目標を立てて実行しても、CHECKするのが月末では、
 その月に関しては何の意味もありません。

 しかし現実には、CHECKは置き去りにされがちです。
 なぜなら手間がかかるから。
 毎日顧客対応で忙しい営業マンは、
 振り返りをする時間も惜しいのかもしれません。

 CHECKを確実に実行するには、知恵と判断と意思が必要です。

 知恵=何をCHECKするか考える。
    なぜなら全てを対象にCHECKするなんて無理だから。
    だから今最も重要な項目を選び取る知恵を働かせる。

 判断=営業は「顧客の要望を満たすことが全て」と捕らえがち。
    これは正論だから誰も異論を唱えにくい。
    でも、将来より大きな顧客満足を提供するために、今敢えて
    顧客対応よりもCHECKに時間を割くべきか否か判断する。

 意思=忙しくても疲れていても飲みに誘われても、
    優先すべきと判断できれば
    強い意志で100%CHECKする。



CHECKが行われないと、能力が上がりません。
PLANが高度になりません。
だから、会議などで振り返りを強制されるからではなく、
営業マンは自主的に確実に
CHECKを行わないとダメですよね。



■ 1年は終わりだが仕事は続く

さて、冒頭の話題に戻りましょう。

もうすぐ2006年が終わります。
当然1年を振り返ることでしょうが、
なんのために振り返るかも考えてみましょう。

例えば、今年1年の終了は、
将来に向けたCHECK POINTという捉え方もできます。
既にちょっとだけ述べた「スパンの違う長期⇒短期のサイクル」
の中の長期のCHECKにあたるでしょう。

今年はどんなPを立て、どんなDだったのでしょうか。
年末にCをすることで、どんなAを練ったら良いでしょうか。
そのAは来年のPにどのように生かされるのでしょう。

2006年はまだ“成功への途中”ですよね。
そう、1年の終わりは、同時にプロセスでもあるんです。


                                              了
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                                ・・・・・・・・・次回もお楽しみに
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発行:株式会社ジェイック   http://www.jaic-g.com/
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