営┃業┃革┃新┃の┃急┃所┃
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◆第76号◆

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■■■■■■ 今回のテーマ ■■■■■■
 
飛込み訪問は迷惑訪問?

株式会社ジェイック http://www.jaic-g.com/
チーフコンサルタント 林丈司 hayashi@jaic-g.com
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こんにちは。

いつも「営業革新の急所」をお読みいただき、ありがとうございます。

さて、今回は飛込み訪問をテーマにしました。
なぜかというと、前回の新卒の新入社員による飛込み訪問を
取り上げたところ、けっこう反響があったからです。
それも賛否両論の反響が。

特に「否定」の意見からうかがい知れるのは、
飛込み訪問をされて不愉快な経験をしたことが多いようだ、
ということです。

そうなんです。

世の中の飛込み訪問は、多かれ少なかれ、
迷惑を振りまいているケースが多いようですね。
私は営業マンを相手にする商売なので、よ〜く知ってますよ。


■ よくある?飛び込み訪問のイメージ

求人広告業などは、以前に比べて飛び込み訪問を減らして
電話によるアプローチを増やしているそうです。
なぜかというと、もちろん飛び込みによる開拓率が減っているから。

逆に言うと、世の中に飛び込みを嫌がる方が増えているということ。

そもそも飛込み訪問と言うのは、

 ■見ず知らずの企業、人々に対して
 ■仕事中にいきなり訪問する

のに、当社の商品やサービスを理解いただくために、

 ■一方的に何かを説明し
 ■身勝手な要望(会ってくれ、名前教えてくれ、興味あるかなど)
  を突きつけ
 ■断られても「じゃパンフレット見てください」とか言いつつ
 ■粘って粘ってなんとか突破口を見つけようとする

なんていう営業を行う人もいるようです。
・・・例えばこんな感じです。



■ 相手をイラつかせてしまっている飛込み営業

 出演:営業マンA君
    応対に出た社員Bさん



A:「私、株式会社○△社のAと申します。
   今日は〜についてご説明させていただきたくお伺いいたしました。
   ご担当者様いらっしゃいますか?」

 意欲満々の営業マン、A君の飛込み訪問です。
 応対に出てくださったBさんは


B:『お約束いただかないとお通しできないので・・・』


 と言いつつ、目線から少しイラついていることがうかがい知れます。
 なんでイラついているのか知るために、
 ちょっとBさんの心を覗いてみましょう。


B:(いきなり来て、「説明させて欲しい」はずうずうしいだろ。
   なんでお前の都合で貴重な時間を割かなきゃならんのだ!)



 そうか。
 いきなり来て「説明させて欲しい」はあまりにも自己中心的ですよね。
 当然の反応です。

 しかし次にA君は・・・・


A:「あ、そうですよね。じゃご担当者のお名前を教えていただけませんか?
   あとでお電話さしあげてから伺いますので^^
                   (印象をよくしたつもりの笑顔)


 う〜ん、A君はBさんの表情に気づいていないのでしょうか。
 そういう応酬だとまず成功しないんですけどね。

 次はBさんの反応と心の中です。


B:(こいつなんでヘラヘラ笑ってるんだ。
   なんでおまえに担当者の名前を教えないといかんの?
   ホント腹立つ!飛び込みは迷惑以外の何モノでもない!)

  『いや、それも当然できませんからっ!(ムッとしてオフィスに帰る)』



これで飛び込みは大失敗です。
失敗どころか、飛込み訪問を毛嫌いする方をまた一人作ってしまいました。
A君はすごすごと帰りながら、

Aの心:(くそー。でも先輩が飛び込みは量で勝負だ!と言っていたし、
     とにかくガンバルしかないな。
     次行こう!次!!)


 かくして、A君は社会に迷惑を振りまくことになるのです。


■ 相手の心理を踏まえ飛び込もう


しかし、こうなったのは、A君の無神経さが原因ではありません。
彼は対人感受性だって人並みにあるのです。

A君はBさんの反応に傷つきながら、
それでも一生懸命飛び込んでいることでしょう。

でもやがて足が疲れるだけでなく、気力も尽きてしまい、
公園のベンチでうつむきながら転職を考えるかもしれません。
そうなったとしたらA君があまりにも気の毒です。

或いは、やがて自分なりに工夫をして、少しは相手のイラつきを
引き起こさない訪問の仕方を覚えるかもしれません。
しかし、例えば「飛込み訪問で商談に持ち込んで説得しよう」とか
「なんとか断り文句に応酬しよう」と考えている限り、
たいていの工夫は意味が無いでしょう。

飛込み訪問では相手を

   イラッ!

とさせたら、まず失敗します。
だから用件を伝えるところから工夫をしないといけないのです。

つまり、A君が失敗している原因は、A君やA君を指導している人が
上手くいく飛込み訪問のやり方を知らないからです。



あ、でももう2400文字を超えてしまいました。
ということで、このテーマは次回に譲りますね。


                                              了
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ということで、次回は、

      「飛込み訪問5つのコツ」

です。                                     お楽しみに
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発行:株式会社ジェイック   http://www.jaic-g.com/
バックナンバーはこちら   http://www.jaic-g.com/mailmagazine/index.html
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