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 ◆テーマ:お客様との関係作りで競合営業マンと差別せよ!
   「お、この営業マンはちょっと違うな・・・」と思わせるコツ(1)

「お客様との関係作りが極めて重要だ」と認識しているか?
〜お客様が営業マンに対する態度は、営業マン自身が作り出している〜


 現代において、我々の手に入るあらゆる製品は、おしなべて良い性能・品質を持っています。
例えば1万円も出せば、月にプラスマイナス2〜3秒の誤差しか出ない精巧な腕時計を購入できてしまいます。或いは、20万円前後の価格帯で、モバイルPentiumIII 800MHz程度のノートブックコンピュータが、様々なメーカーから発売されています。
 これらの製品は、その性能・品質において、明確な差別化が達成できているとは言えず、消費者が製品を購入するにあたって決定的な選択理由になりません。もちろん、デザインやブランド、製造メーカーの信用力、購入者の嗜好に合うか否かなどの理由で、購入製品が選択されるケースもあります。とは言え、それらは決定適な差別化要因ではなく、どの製品も充分に購入の本来目的(“正確な時間を計る”、“処理能力の高いコンピューターを快適に使う”など)を達成できるだけの要件を備えているのです。
 つまり、現代では、製品自体での決定的差別化は難しいということができるのです。

 このような現代は、「営業マンの力の見せ所」でもあります。なぜならば、製品自体に決定的な差別化ができていない以上、営業マンの力量次第で製品を選択・購入いただけるからです。
 この営業マンが発揮すべき力量は、様々な場面・ケースにおいて考えられますが、ここでは「お客様との関係作り」ということについて考えてみます。

 とは言え、お客様との関係作りが、全ての営業活動において重要であることは、あらためて言うまでもないでしょう。昔から言い古されてきたことですし、皆さんも頭ではわかっていることだと思います。しかし、実際にお客様との関係作りを“明確な目的意識を持って”、“早期に”達成するための作戦を練っている方がどれだけいるでしょうか?

 話はいきなり変わります。(^^;)
 先日こんな経験をしました。
 山手線の社内で若いカップルを見かけました。男の方は、耳にピアスをつけ、だぼだぼのズボンをはいて、大きく股を広げて座っています。女の子は割と可愛かったものの(しっかりこういうところは見ている私です)、化粧が厚く、例の語尾がやけに伸びる舌っ足らずの喋り方をしていました。そう、最近どこにでもいる若い男女です。彼ら彼女らは、いつのまにかそこらじゅうに繁殖しているので、こちらの方も慣れてきてしまいました。とはいえ、私は心が広いとはいえない人間ですから、こういう若者に好意を持ったことなどあまりありません。

 次の新宿駅でそれぞれ小さな赤ちゃんを抱いたお母さんが二人乗ってきました。買い物帰りなのか、二人とも紙袋と折りたたみ式ベビーカーを持っています。電車に乗るので、場所を取るベビーカーを折りたたんだのでしょう。動き出した電車が揺れると、赤ちゃんを抱えたままよろけるのがひどく危なっかしく見えます。午後の車内は、そんなに混雑していないといっても、隣の人にぶつかり「すいません」とか言っています。

 すると、意外なことに例のカップルがスッと立ち上がり、二人のお母さんに「どうぞ座ってください」と言いました。席を譲られても、最初お母さん方は遠慮していましたが、結局勧められるまま、丁重にお礼を言い席に座りました。厚化粧の彼女は「カワイー」とか言いながら赤ちゃんをニコニコ見ています。ピアスの彼氏の方は、礼を繰り返すお母さんにぴょこぴょこしたお辞儀をしながら、 「いえいえ、いいんです」と返事しています。

 なんだ、こいつらワリとイイやつだったんだな・・・・。

 いつのまにかそのカップルへの印象はガラリと変わっていました。さっきまで、心なしか冷たい目で見ていただろう私の目線は、きっと好意のそれへと変化していたはずです。不思議なことに、ピアスも、だぼだぼのズボンも、厚化粧も、舌足らずの話し方も、全く気にならなくなりました。ただ「大変そうなお母さんに席を譲ってあげた」という場面を見ただけなのにです。他人を見る目なんて、こういうちょっとしたことで印象って変わってしまうものなんですね。

 いきなり話題が変わってしまって恐縮でした。
 が、もし売り込みをかけられた営業マンに、先ほどの席を譲る前の若者と同様の印象しか抱いていなかったら、忙しくなくても 「今忙しいんだよ」とか無愛想に言って追い返すでしょう。逆に、座席を譲った後のカップルに対するのと同様の印象を抱いていたら、少しくらい忙しくても確実に話を聞いてあげると思います。忙しくてどうしても時間が割けなかったら、「○○日においで」と声をかけてあげるかもしれません。
 そして、こういった心の動きは私だけでなく、多くの人間に共通することだと思います。

 大抵の人には、好意を持った他人に対して“力になってあげたい”という心理が働きます。また、好意を持っている人から言われたことは肯定的に受け止め、逆に嫌悪している人の言うことは否定的に受け止めます。 また、関係が良好なお客様からは、正確な情報が容易に収集できます。
 私はこれまで100人近くの営業マンの方々に、営業同行してきました。また、本当にたくさんの営業マンの方々に、営業研修を行いました。彼ら多くの営業マンは、「お客様と人間関係作りをすることは重要だ」と言うでしょう。でも、彼らの多くは、お客様との関係づくりのための作戦をろくに練っていないことが多いものです。つまり、彼らの認識は甘いことがほとんどで、実際はお客様と関係作りをすることの価値を理解できている方は、極めて少ないのが現状です。

 本セミナーでは、この人間関係作りのための具体的行動について、三回に分けてアドバイスさせていただきます。
 第一回は、「第一印象の与え方」です。
 もし、あなたが、お客様との関係作りがうまくいかないのであれば、それはあなた自身の問題に間違いありません。お客様は営業マンを映す鏡なのです。
 一説によると、第一印象でその人との将来の人間関係がほとんど決まってしまうということです。 従って、もし初めて会ったお客様が非友好的ならば、その原因の大部分はあなたにあります。言葉を変えれば、あなたの行動次第で、お客様からあなたへの態度は変えられる可能性があるということですね。
 

ご意見・ご感想・ご質問など、どしどしお寄せ下さい。E-mail:hayashi@jaic-g.com
 
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