できるリーダーはやっている、部下を動かす上手な「動機づけ」とは

2016/07/27
リーダーにとって、部下が自分の思った通りに動いてくれないことは大きな悩みです。部下を気遣いなが
ら仕事を頼んでいるにもかかわらず、指示を聞いてくれない部下もいるのではないでしょうか。思った通
りに部下に動いてもらうためには、指示の出し方を工夫するだけではなく、動機づけを行うことが不可欠
です。そこで今回は、部下を動かすための上手な動機づけについてご紹介します。

◆動機づけとは

「動機づけ」とは、人を行動へと駆り立て、目標に向かわせるような内的過程のことです。モチベーショ
ン(motivation)
とも呼ばれます。
日本企業が抱える問題の1つは、社員のモチベーションの低さです。バークレーヴァウチャーズの「2016
年度 Edenred-Ipsos Barometer 調査」によると、日本では毎朝職場に行くことが楽しみと感じる社員は
30%(世界平均67%)、職場が刺激的な環境だと感じる社員は33%(世界平均61%)に過ぎません。

◆外発的動機づけと内発的動機づけ


外発的動機
動機づけは「外的要因(外発的動機づけ)」と「内的要因(内発的動機づけ)」の2つに分けることができます。
外発的動機づけとは、報酬や昇進などの誘因(インセンティブ)により、社員の意欲を引き出すことです。一方、内発的動機づけとは、仕事のやりがいや面白さに気付き、社員自ら仕事に対する意欲を高めることです。

部下を動かすために重要なことは、内発的動機づけです。アメとムチによる外発的動機づけは、社員が仕事に取り組む上で強力な原動力となりますが、長期的な視点で考えた場合は逆効果になることがあります。

1つ目の理由は、外発的動機づけによって短絡的な行動に走る社員を生み出すことです。例えば、営業担当者の歩合給の割合を高く設定した場合、報酬が強い外発的動機づけとして働き、他の営業担当者との情報共有を嫌ったり、商品を購入したお客様のアフターフォローがおざなりになったりする可能性があります。

もう1つの理由は、外発的動機づけには限界があることです。
例えば、報酬による動機づけを行う場合、報酬を増やすことでモチベーションを高められますが、社員に対して支払うことができる報酬は限りがあります。期待していたほどの報酬が得られなければ、社員のモチベーションは低下してしまいます。


◆内発的動機づけを効果的に行うために


内発的動機づけを効果的に行う

それでは、どのようにすれば内発的動機づけを効果的に行えるのでしょうか。内発的動機づけに関する理論として、エドワード・L・デシが提唱した「自己決定理論(Self-Determination Theory)」があります。
自己決定理論では、以下の3つの欲求が満たされたときに
内発的動機づけが起こると考えます。







・自律性

組織の一員として働く以上、社員が自分の判断で決められることは多くありません。納得のいかない指示に
従わざるを得ないときもあるでしょう。
しかし、自分の行動を自分で決定したいという自律性の欲求を誰もが持っています。部下の行動をルールな
どでがんじがらめにするのではなく、可能な限り裁量を与えることをおすすめします。

・有能感

有能感の欲求とは、「自分が役に立っていることを感じたい」という欲求です。自分が会社に貢献している
と感じることで、有能感の欲求を満たすことができます。小さな仕事でも、部下が一生懸命こなしてくれた
場合にはねぎらいの言葉を掛けるようにしましょう。

・関係性

仕事の成果を求めるあまり、職場がギスギスしていないでしょうか。「他者とつながりを持ちたい」という
関係性の欲求を誰もが持っていますが、職場の雰囲気が悪いとコミュニケーションが取りづらくなります。
は、リーダーの大切な役目です。職場でのあいさつを徹底したり、部下の意見に耳を傾けたりすることは効
果があります。定期的に飲み会を開いても良いでしょう。

◆おわりに

外発的動機づけは部下の意欲を一時的に高めますが、効果は長続きしません。そのため、外発的動機づけか
ら内発的動機づけへとシフトさせることが重要です。

仕事のやりがいや面白さに気付き、見違えるほど変化する部下もいます。部下の内発的動機づけを支援し、
組織のパフォーマンスを最大化しましょう。
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