サーバントリーダーシップとは?サーバントリーダーの素質

2016/01/14
従来、「リーダー」と聞くと、判断力や統率力があり、周囲の人間を引っ張っていける人物像を思い描くことが多いでしょう。しかし、現代では一口に「リーダー」と言ってもさまざまなリーダー像があります。その中の1つに、「サーバントリーダーシップ」というリーダー像があります。
ある企業によるサーバントリーダーに関するアンケート調査の結果を見ると、知名度はまださほど高くないようです。しかし、「サーバントリーダーの考え方に共感できるか」「サーバントリーダーと一緒に働きたいか」という質問に対して約80%の人が「共感できる」「働きたい」と回答しており、今求められているリーダー像であるということが推察できます。
そこで今回は、このサーバントリーダーシップについてご紹介します。


サーバントリーダーシップとは
サーバントリーダーシップとは、1970年にアメリカの教育コンサルタント、ロバート・グリーンリーフが提唱した、「リーダーである人は、まず相手に奉仕し、その後相手を導くものである」というリーダーシップ哲学のことです。従来のリーダー像を「牽引型」「支配型」と呼ぶとすると、こちらは「奉仕型」「支援型」のリーダー像であると言えます。
従来のリーダーには、強い統率力で部下達をまとめあげ、指示・命令を出して業務を遂行していく強いリーダーであることが求められていましたが、サーバントリーダーはそのような強いリーダーではありません。サーバントリーダーは、部下たちが業務や目標を達成できるように支援していくことを重要視するため、「人間性」に重きを置いたリーダーであることが求められます。単に命令や指示を下すだけではなく、部下の意見に耳を傾け、部下とともに業務を遂行して、個人と組織の成長の調和を図るのがサーバントリーダーシップです。

リーダーとマネージャー
リーダーと同じような存在として、マネージャーが挙げられることがあります。しかし、リーダーとマネージャーは別物です。リーダーは「革新」や「発展」が目的であるため、今までにない試みをしてみたり、既存のルールを変えたりします。対してマネージャーは「管理」や「維持」が目的であるため、現状の効率化や安定を求めます。両者は似ているようで目的が異なりますので、マネージャーとして優れている人がリーダーにも向いているとは限らないのです。

サーバントリーダーに求められる素質
では、サーバントリーダーに向いている人とは、どのような人なのでしょうか。サーバントリーダーシップの概念を普及する活動を行っている日本サーバント・リーダーシップ協会によると、サーバントリーダーに求められる素質として、以下の10個の特性があるとされています。


【1】傾聴
相手が望んでいることを聞き出すために相手の話をしっかり聞くことを前提とし、どうすれば役に立てるかを考える。

【2】共感
相手の立場に立って物事を考え、他人事で済まさないようにする。

【3】癒し
全力で仕事に取り組めるように、心に傷を負っている者がいれば傷を癒すようなコミュニケーションを働きかけたり、持っている能力を取り戻せるようにしたりする。

【4】気付き
物事をありのままに捉えて、考察する。相手が気付いていないことを気付かせてあげる。

【5】納得
指示や命令を押し付けるのでなく、相手に納得してもらったうえで、業務を遂行してもらうようにする。

【6】概念化
個人や会社の目指す姿や目標を明確にし、相手に具体的に伝える。

【7】先見力
これまでの経験やデータから、現在の事象を分析し、将来の予測を立てることができる。

【8】執事役
自分の利益よりも、相手の利益を優先して考えることができる。

【9】人々の成長への関与
一人一人の個性を把握し、仲間の成長を促すことに深く関与できる。

【10】コミュニティづくり
人々が成長していける場所、安心して楽しく働いていくことができる場所をつくる。

おわりに
様々な考え方や価値観がある現代社会において、従来のリーダー像とは異なるリーダーが必要になっています。今まで通りのやり方一辺倒では、部下の信頼や成長は得られません。
今回ご紹介したサーバントリーダーシップは、部下の指導や職場の雰囲気を改善するために有効な手段の1つです。トップダウン方式の体制に行き詰まりを感じているようであれば、サーバントリーダーシップの導入を検討してはいかがでしょうか。
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