メンター制度とは?メンター制度の目的とメリット・デメリット

2016/01/14
2015年の新卒求人倍率は1.73倍(前年比で0.12ポイント上昇)とリーマンショック直前を超える水準で高止まりしていますが、新卒求人市場の活性化に伴い、若手社員の早期離職リスクが高まる可能性があります。
若手社員の早期離職を防ぐ対策の1つが「メンター制度」です。今回はメンター制度の目的及びメリット・デメリットについてご紹介します。

メンター制度とは
厚生労働省の『メンター制度導入・ロールモデル普及マニュアル』では、メンター制度を「豊富な知識と職業経験を有した社内の先輩社員(メンター)が、後輩社員(メンティ)に対して行う個別支援活動」と定義しています。
メンターは「キャリア形成上の課題解決を援助して個人の成長を支えるとともに、職場内での悩みや問題解決をサポート」します。

メンター制度のメリット
メンター制度によって社員の離職率低下を実現させている企業もあります。メンター制度導入によるメリットは以下の3つです。

【メリット1】若手社員の離職防止
年功序列の廃止や成果主義の導入により、先輩社員や上司は自分の業務で手一杯になってしまい、若手社員の面倒を見る余裕が少なくなっています。

社内で放置された若手社員は仕事やプライベートの悩みを誰にも相談できずに早期離職してしまうケースがありますが、メンター制度導入によって若手社員の心理面のケアを行い、離職率低下につなげることができます。


【メリット2】メンターの自己成長・キャリア形成につながる
メンター制度はメンターである先輩社員にもメリットがあります。メンター制度を通じて先輩社員が後輩社員の指導経験を積むことは、管理職やリーダーに求められる部下のマネジメントスキルを学んだり、自身のキャリア形成を見直したりするための良い機会です。

【メリット3】職場全体の活性化
企業が抱えるマネジメント課題の1つが「セクショナリズム」(Sectionalism)です。セクショナリズムとは組織の各部門が自らの利益に固執し、他部門と協調しない傾向を指しますが、セクショナリズムを防ぐためには部門間の交流を増やすことが重要です。
メンター制度ではメンティの所属する部署と異なる部署の先輩社員がメンターに選ばれることも多いため、部門間の交流を増やし、社員同士のコミュニケーションを活性化させることができます。

メンター制度のデメリット
メンター制度を導入しただけでは、若手社員の早期離職を防ぐことは容易ではありません。メンター制度導入の際には、以下の2つのデメリットに気を付けてください。

【デメリット1】メンターとメンティの相性に左右されやすい
メンター制度にはメンターとメンティのマッチングという課題があります。メンター制度はメンターとメンティの間に信頼関係が成り立たないと成功しません。
どちらか一方のやる気がなかったり、お互いに理解しようという気持ちがなかったりする場合は、失敗に終わる可能性があります。

メンター制度を成功させるためにはメンターとメンティの相性も大切です。


【デメリット2】制度の形骸化
メンターはメンティの支援だけでなく、自分の業務を抱えています。メンター制度をせっかく導入しても、面倒な業務が増えたと思われてしまっては形だけの制度となってしまいます。制度導入の前にメンター制度について社員の理解を深めるだけでなく、メンターを会社全体でサポートする体制づくりが不可欠です。

ジェイックでの導入事例
ジェイックでは、『ブラザー・シスター制度』という名称で、メンター=兄・姉、メンティ=弟・妹と捉え、キャリア形成上の悩みから、プライベートに関することまで、何でも相談できるような先輩社員を入社時からつけています。

社内の活性化につなげるために、必ずブラザー・シスターの関係になる社員は、配属部署が異なるメンバーを設定したり、形だけの制度にならないように、支援に要する飲食代を一部会社で負担をしたり、定期的に人事部門へ報告を上げるというような、ルールを試しながら運用しています。

10年以上この制度を取り入れていますが、時代や組織のフェーズによって、制度の中身やルールを見直していくことが、継続的に運用していくポイントです。

おわりに
今回はメンター制度についてご紹介しました。メンター制度導入によって若手社員の離職防止や社内のコミュニケーションの活性化の効果が期待できます。
メンター制度は主に社員を対象とした制度ですが、内定辞退の防止にも有効です。入社前の内定者にメンターをつけ、入社前から定期的に内定者と接触させることによって内定辞退を防ぎましょう。
リストに戻る
ページトップへ