第2回「『数字さえ出せば良いんでしょ!?』という個人主義からの脱却」 (後半)

2013/11/13
(第2回 前半の続き)

今回のコラムではミッション(理念)の重要性は割愛します。

ただ、考え方教育が会社の“共通言語づくり”だとすると、
ミッションは会社が目指す“ゴール”です。

言語を揃えたところで、目指す先がバラバラでは、
協力し合う組織は生まれません。

本気で考え方教育に取り組まれるのであれば、
ミッションも重要です。



さて、本題である“考え方教育のやり方”です。
前回は考え方教育を成功させるポイントとして、
「役割や行動など、あれもこれも詰め込まない」「箇条書き的に教えない」
という2つをお伝えしました。


今回のポイントは3つ目、“考え方を押し付けない”ことです。


考え方教育というと、どんなやり方があるでしょうか。
最も多いのは社長の講話です。
ケーススタディーを使うこともあるでしょう。

講話やケーススタディー自体に問題があるわけではありません。
しかし「風土に問題があるんだよね…」という組織では、
上司の話を前向きに聞く、研修に真剣に取り組む社員が少ない状態です。

会社がどれだけ熱心に取り組んだとしても、
端から受け入れる気が無ければ、左の耳から右の耳へ抜けていくだけです。


当時のA社は、納期遅れを起こすHさんの事例で紹介したような閉塞した空気です。
その中で、始めたのが週1回の「勉強会」でした。

と言っても、先生が一方的に教えるのではありません。
A社の場合、7つの習慣(R)を考え方教育の軸にしましたので、
毎回、書籍『7つの習慣』の数10ページを事前に読ませ、感想文を持ち寄ります。

そして、感想を参加者同士で共有し合います。
司会は「いや、それは違うよ」「こう考えるべきじゃないの?」と口は挟みません。

お互いが“考え方”に触れた中で感じたこと、
思い出された経験を共有し合うだけです。

閉塞感のある風土の中でうまくいくのか、と思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、勉強会を自由に自分の意見を喋れる場としたことで、
逆に「普段の閉塞感がなく楽しめた」という社員が多く、
非常に盛り上がる会となりました。


中には仕事のことだけではなくプライベートの話も出てきます。

優れた考え方であればあるほど、仕事だけに当てはまるものではなく、
人生すべてに当てはまります。

だから自然と親子や夫婦関係、プライベートでの経験に考えが及びます。
自分の体験や失敗を振り返って、「あの時は確かにこう考えるべきだった」
「この時、こう考えてしまったから失敗した」と周囲に共有していくと、
考え方が自然と1人1人の中に入り込んでいきます。



考え方を教えるとき、「会社から仕事において期待する考え方」を
押し付ける形になると上手くいきません。

遠回りに思えても「自分がより幸せに人生を送るために役立つ考え方」として、
理解して共感してもらうことが何より大切です。


A社では上記のような工夫をした上で、
週1回の勉強会を5年間に渡って繰り返しました。

その結果として、社内の共通言語となるまでに、考え方が浸透しました。
その中で1人1人の行動が変わり、組織の風土が変わり、業績が変わったのです。


部長であるKさんは共通言語の効果をこう話します。

「圧倒的にマネジメントがやりやすくなりました。
 メンバーへの指導が一言で済みです。

 本人も“正しい考え方”が出来ていないことをどこかで分かっています。

 だから『今のは“正しい考え方”が出来てないんじゃない』と
 指摘してあげるだけです。

 例えば、「7つの習慣(R)」に“パラダイム”という単語が出てきます。
 “個人の価値観・常識”のことです。
 「7つの習慣(R)」では

 『われわれはパラダイムという眼鏡をかけて世界を見ている。
  世界をありのままに見ているのではなく、
  自分の価値観・常識に当てはめて世界を解釈している。

  自分が正しいと思っている考え、間違いないと信じている常識は、
  あなただけの見方かも知れない。

  違う人から、違う角度から見たら、違う捉え方があるかも知れない。
  だから、自分の考えや見方を盲信してはいけない。』

 と習います。

 A社では全社員が「7つの習慣(R)」を学び、理解しています。
 だから、『それって、パラダイムじゃない?』という一言で伝わります。

 くどくど説明する必要はありません。
 部下も嫌な気になることがありません。

 同僚や上司にも指摘しやすくなりました。」



考え方教育は、社員1人1人の行動を変えるだけではありません。
組織に共通言語が生まれることで、組織の変化を加速度的に早め、
人材開発の効率を高めます。

遠回りに思えても、成果につなげるための一番の早道となるのです。


※ご紹介している事例は事実に基づきますが、会社の特定を防ぐため、
 一部アレンジしている部分がございます。ご了承ください。


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第2回のエッセンス

□ 個人の価値観を超えた組織の「理念と価値観」が、相互理解と協力を生む

□ 共通言語を作るには「押し付け」ではなく「理解と共感」の教育

□ 共通言語が生まれると、組織の変化が加速される

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(第2回 終わり)

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